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| ――― 植物のイデアL――― |
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シラネアオイの気品
<第三回>
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その年の4月、池袋のTデパートの山野草売り場で、シラネアオイの苗を手に入れました。初めて出会ってからすでに20年あまりも経っていました。今度こそ、自然に習う。もう、死なせてはならない。
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底穴を広げた深鉢で、根株を通風の良いスポンジ状砂礫で囲み、それをふっくらと包むように通気性のある腐葉土で守り、鉢の中に煙突のような機能をもたせ、工夫に工夫を重ねて、暑い東京の夏を越せるようにしました。
季節に合わせ、あの「かぐや姫」に出会った場所・自然条件を思い描きながら水をやり、落ち葉の季節は冬のままに、恐らくは、雪深いカマクラのような条件を整えてやることにしました。
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| 咲いたのです。苗を入手したから3年目に・・・。花はやや小振りでしたが、アオイ似の葉が展開した頂点に、独特の気品に満ちた、世界に一属一種しかない薄紫色のシラネアオイが・・・。重い鉢をだきしめました。一番高い棚の上に移しました。冷たい風が吹き抜け、花びらがゆれました。 |
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名前の由来になった「白根」山は、私が遭遇した草津に近いところの地名ではなく、日光・中善寺湖の白根山で、その地に多かったと後で聞きました。キンポウゲ科ではないということも知りました。知らないことばかり、学ばなければならないことばかりです。 |
家族の都合で、住居を新潟県長岡市に移しましたが、シラネアオイにとっては、雪の多い地方なので、喜んでいるかもしれません。 |
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by
F.KOMAKINE
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