きんや先生の雑木ばなし    vol.40 フリージアの八丈島も楽園


 

 前回の利島のもっともっと先、東京から290キロ彼方にあるのが八丈島だ。もちろんここも東京都だから、東京から290キロというのも変な話だが、とにかく本土の東京のどっかからそのくらいはなれているのだろう。面積は70平方キロで、伊豆諸島の中では大島の次に大きい島なのです。

 竹芝桟橋を夜の10時ごろ出た客船は揺られながら寝ているうちに朝8時過ぎにつくのだ。
 自販機のビールを飲みながら2等室のじゅうたんの上に寝転び(右に左に運が悪いと本当に寝転ぶことになる)、本を読んで知らない間に寝付いているとたちまち目指す島につく。
 黒潮の影響でここは年中温暖で過ごしやすい。岩手県から比べたら楽園だ。



 三月になるとフリージアのなんともいえぬ甘酸っぱい香につつまれる。どの季節に訪れても美しい八丈だが、やはりこの季節がいい。観葉植物の鉢物として多く出回る。ヤシの樹の一種、フェニックス・ロベレニーの畑も沢山見られ、南国らしい雰囲気に浸れる。ストレリチアやアロエもいたるところで見られる花の島なのだ。

 花の香とともに港についたときから漂ってくるのが、なんともいえぬクサヤを焼いているニオイなのだ。食べると本当においしいのだがあのニオイはやっぱり強烈だ。クサヤといえばムロアジだが八丈ではトビウオ、サメなども加工される。

 ニオイと言うのは慣れるという事もあるし伊豆諸島のそれぞれに行くとクサヤは当たり前の食べ物だからいいのだが、都内の大衆酒場で刺身などを食べているときに、たまたま客のだれかがクサヤを注文し焼き始めるとやっぱり大変だ。みんなおいしいと解ってはいても迷惑そうな顔になるのだ。

 これまた八丈特産の島焼酎(島では島酒という)をやりながら熱いクサヤをちぎって食べるのは最高にうまい(もちろん最高はどこにいってもいつでもいろんなそれぞれの最高があるからいい加減だが、とにかくこの場では最高ということにしておいてください)。


 

 港につくとニオイとともに必ずいるのが警察官だ。平和な島が多いのだが何を見張っているのだろう。
 
 利島と同じくイセエビやらサザエやらカツオやら海のものは豊富で安くておいしく食べられる。もちろんアシタバの栽培も多く、民宿(沢山ある。夜に外に飲みに出ると回りは本当に真っ暗で道も細くツバキシイなどの大きな木が沢山植えられていて迷子になりそうだ)に泊まるとどの料理にもアシタバが入っているような気がする。

 朝に芽を摘んでも翌朝には新芽を出すところから名づけられたらしいアシタバは食糧事情の悪かった昔の孤島に住む人々の命をつなぐ大事な作物だったのだ。
 いまは生野菜だけでなく様々に加工されジュース、酒、飴、茶、などの製品となって販売されている(伊豆諸島や小笠原諸島の特産品は竹芝桟橋の売店でも手に入る)。

 

 船は酔うからと敬遠している人もいるが、ストリチア丸のような大きな客船は案外、安心して乗れるし、何しろ乗っている時間を考えたら安いものだ。金曜日に仕事が終わったらそのまま竹芝に行って船に乗る。朝つくから土曜日は一日ぶらぶらできる、その日は民宿に泊まり日曜の午後の便で東京に帰ればいいのだから時間は充分に使える。なにしろそれぞれの島が小さいからこのくらいの日程でも充分なのだ。

人工10000人の八丈島、ちょっと遠いような気もしますがのんびり船旅を楽しみながら南国の植物を探しに訪ねてみては如何かな。





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 この時期は、1年中で一番ホッとできる季節です。今年のガーデニング計画を立てるのもこんな時期です。第2のオフィス代わりの近所のドライブインで、窓から差し込む陽だまりに包まれてあれやこれやと計画を練っているときが、私の至福の時。
 皆さんも、雑誌やカタログなどを参考に、春のガーデニングプランを建ててみてはいかがですか?

                       kinya


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