きんや先生の雑木ばなし    vol.39 椿の島、利島(としま)


 

 伊豆七島の最初は大島、次が利島(としま)という小さい島だ。
周囲7.7km、面積で4.12ku、おにぎりをポコンと海に浮かべたような島なのである。
おにぎりのてっぺんは「宮塚山」で、頂上に当たる。つまり島の一番高いところで508mあるのだ。

 ちなみに私は、数年前この島の最高峰を征服したのであった。
全山、ということは全島なのだが、椿、椿、椿なのである。これからの季節は全島真っ赤になって海に浮かんで見えるほどである。花が落ちれば地面はまっかっかの赤い椿のじゅうたんで敷き詰められるのだ。



 椿はふつう「ヤブツバキ」といわれるもので、10mになる常緑高木です。たくさんの園芸品種の基になっており、艶のある厚い葉っぱは昔から尊ばれ神社などには必ずといっていいほど植えられています。種子はしぼって油をとります。これが有名なツバキ油なのです。もちろん利島の名産でもあります。
 漢方薬としても様々な利用のされ方があるようで、虫刺されには若葉の汁を塗ったり、乾燥させた花を滋養強壮に熱湯を注いで飲んだりされたようです。木の部分を焼いてできた灰は紫色染めの媒材に使われます。

 2から4月に咲く花は、花弁の基がくっついていて、花びらが散らずに5枚の花びらがそのままポトリと落ちますが、おもに日本海側に自生するユキツバキはパラパラと花びらが散る種類なのです。花色も赤だけでなくピンクや白などがあり、八重咲きもあって園芸品種の改良のもとにもなっているようです。

 

 丈夫で美しいツバキなのだが、年に2回発生する毛虫、指されるととんでもなく痛いチャドクガが付くのが難点なのだ。もちろん同じツバキ科のお茶の木にも発生する。でもナツツバキやヒメシャラにはつかないのでご安心を。

 美しい利島も難点がひとつあって、というよりひとつしかない港が難点で、風の方向が悪いと船が着かないのだ。台風などが来ると帰りの便が来ずに何日も足止めを喰らうことになる。まあ、それはそれで仕方がないとあきらめて、イセエビやサザエ、おいしい魚、アシタバを毎日食べながら次の船を待つのもいいなあ、帰れないのだから仕方ないのだ。



 村の人口は約300人。バスもタクシーもないというより、必要の無いのんびりした、とってもいい島です。民宿も何軒かあって安く泊まれます。島から見る富士山もきれいなのです。
 見えるけれども海が荒れると行けないというのもちょっと悲しいものですが、それ以上に魅力たっぷりの、そして何よりのんびりできる良い島「利島」をぜひ訪ねてみてください。フェリーも安いですよ。ちなみに船の名はカメリア(ツバキの学名)丸。

 

参考文献 : 「散歩が楽しくなる樹の薀蓄」船越亮二著 講談社



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 この時期は、1年中で一番ホッとできる季節です。今年のガーデニング計画を立てるのもこんな時期です。第2のオフィス代わりの近所のドライブインで、窓から差し込む陽だまりに包まれてあれやこれやと計画を練っているときが、私の至福の時。
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                       kinya


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