きんや先生の雑木ばなし    vol.17 花の名にみる漢字のルーツ



  日本では植物の正式名称はカタカナで表しますが、山野草など日本原産の植物や、昔に中国大陸から入ってきたものは、漢字で表現すると趣があっていいですね。一つ一つの字に意味があり、なんとなく花の姿まで浮かんできそうです。
 源氏物語や万葉集の世界に浸ることも出来るし、植物を愛してきた歴史や伝統が伝わってきます。
 漢字のルーツはもちろん中国で、植物もたくさん入ってきました。今でも日本で同じ漢字で書くものもありますし、違う書き方のものもあります。日中の辞典を古本屋で見つけたので、面白そうなところをちょっと拾ってみましょう。
 もう春ですから、球根の花をみてみましょう。

 チューリップは  で  の字は  。
憂鬱の「鬱」の略字のようです。金の香りがうつうつと溢れているということなのでしょう?
 
 
広辞苑によると鬱々(うつうつ)とは、「草木の盛んに茂っているさま」とあります。もちろん「心がふさいで楽しくないさま」の意味もあります。
チューリップと並んでおなじみのスイセンはやはり同じです。
クロッカスはと書きます。
アイリスはです。 は(とんび)のこと。






 
花の形をそのままトンビの尾にたとえたのでしょう。同じように鳥に例えた花の例は多いようです。
カキツバタは  。日本では  とも書きます。燕(つばめ)ですね。
 ヒヤシンスは洋水仙とも書きますが、がいいですね。という字はの略字です。
日本では風信子と書きますが、風という字の略はなのです。
 
春植えの球根ダリアはと、書いてあります。
 (うるわしい)の略字です。
 スズランもかわいくていいですね。と書きます。
は蘭の略。
(モクレン)。 (スミレ)。 (フリージア)。
そして、。これはグラジオラスです。菖蒲ににていますから分かるような気がします。
 しかし、カンナは。美人が焦るほどの美しさなのです。
 
 アジアのブームが続いていますが、洋風の名前も漢字で表すとかえって新鮮味が出てきます。全て漢字を当てて書く暴走族になっては困りますが、新しく開発されてくる花も、漢字を取り入れてみてはいかがでしょう。エキゾチツクな雰囲気も出てきます。
 おいしいお茶で有名なジャスミンは
  香りがよく庭木としてもよく植えられていますが、キンモクセイは
 ライラックはと書いています。
 昔、日本のことを「扶桑」と呼んでいたようですが、中国では「ハイビスカス」のことです。タンポポは「蒲公英」で同じですが、サルビアは「一串紅」、ポインセチアは「一品紅」と書くようです。
 少し、漢字を見直してみましょう。
 それでは次回は、人名、地名編といきましようか・・・。 


何にでも興味を持ってしまう私は、古本屋にもよく顔を出します。今回は、たまたま古本屋で見つけた辞典に面白ヒントを得ました。みなさんも、何か面白いことを見つけたらお知らせください。  kinya

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