ヒゲのきんや先生の
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TVチャンピオン入賞のヒゲのきんや先生のわがままなコーナーです。
テレビや講習会のスケジュールから、なにやら植物のウンチクまで、なにがでてくるかお楽しみ!

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Vol.69
 きんや先生の雑木ばなし [4/5]
にんじんを贅沢にいただこう



kinya

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 農業王国千葉県。特に畑の多い北総台地の初冬の風景で馴染み深いのが早朝の霧の中に浮かぶ「らっかぼっち」である。収穫後の落花生を乾燥のために積み上げている身長ほどの小山なのだが、朝もやに小山が並ぶ景色はなかなか風情がある。

 そんな畑の近くの藪には、今年も沢山のニンジンの山が見られる。傷のついたものや規格外のニンジンだと思うのだが、なんとももったいない話である。市場の相場にもよるのでしょうが、あちこちで見かけられる風景である。


 

 

 したがって知り合いの農家からたくさんのニンジンを戴くチャンスがあるのだが、ニンジンばっかり10キロ以上ももらっても、どうやって調理したら良いのか、メニューのバリエーションのない我が家は途方にくれる。
 さすがにニンジンだけのきんぴらごぼうも(きんぴらにんじんと、呼ぶのだろうか?)毎日は食べられない。だいたい、小さいころから苦手なのだ。じゃあ、もらってこなければいいと思うだろうが、そこは貧乏人のあさはかさで、戴く物はなんでも戴くのが私の生きる道なのであるから仕方がない。

 苦手な野菜のトップがキュウリで、次に来るのがこのニンジン、そしてピーマンであった。私の小さい頃はピーマンが食卓に上る事はめったにない珍しい野菜だったので、そんなに気にしなかったが、ニンジンはまず食べなかった。
 今でも子供の嫌いな野菜のベスト3には入っているのではないかと思う(野菜自体が嫌いだった私はどうしようもないのだが・・・・)。

   ニンジンはセロリ、パセリやミツバなどと同じセリ科の二年草。直根の根が太って食用にされるのだが、ご存知の通り皮だけでなく中身も赤やオレンジ色で、黄色・紫などの品種ももちろんあるが二年目の夏にとう立ちして白い花を咲かせる。とう立ちしてからの根は硬くて食用にはならなくなる。

 ニンジンはアフガニスタン生まれで、日本には江戸時代に中国経由で入ってきたアジア型と、江戸時代後期に入ってきたヨーロッパ型の二種類がある。アジア型とよばれる東洋種は、京にんじんと呼ばれる「金時」などの長根種。
 西洋型は一般に短根タイプとされるが、島ニンジンで知られる「琉球ニンジン」は黄色で細長いヨーロッパ型。そのほか各地で栽培され伝統野菜として様々な品種が残っている。
 煮物、揚げ物、酢の物など和風料理に欠かせないし、もちろんカレー、シチュー、サラダにと大活躍なのだ。

 私のように子供時代に苦手だった人はわかるだろうが、独特の匂いを持っている。
 しかし現在は品種改良も進み香りが減り甘味が増してきている。免疫力を高めると言うカロチンの量は野菜の中ではダントツに多く、さらに増えてきている傾向にあるこのβ―カロチンは、表皮近くに多いため料理するときはなるべく皮をむかないほうが良いようだ。

 しかし食べやすくなったぶん他の栄養素は減る傾向のようだ。それにこのニンジンはビタミンCを破壊する酵素「アスコルビナーゼ」を持っている。サラダなどビタミンCを含む野菜や果物と一緒に食べ合わせるときはニンジンには酢をかけてこの酵素の働きを止めておくか、熱処理をしてから使ったほうが良いとされている。


 

 

 

 


 ニンジンの葉も栄養が豊富で、もちろん葉や茎を食べるパセリなどと同じ仲間なのだから多いに利用する価値がある。このパセリも立派なニンジンのような根が出来る。
 
 ノラニンジンワイルドキャロットとも呼ばれるクイーンズアンズレースというハーブは長い根がコーヒーの代用にもなると言う野生のニンジンだ。アン女王のレースという大変優雅な名前だ。
 根や葉のハーブティーには利尿作用や泌尿器の殺菌作用があるとされるが、妊娠中の飲用は避けるべきとされている。

 花はセリ科特有の白っぽい小花の集まった美しい花で、さすが女王のレースといった感じがし、ハーブガーデンを優雅に彩る。気の利いた、おしゃれにお酒を飲む店では、グラスに入れられたニンジンとキュウリとセロリのスティックが似合いそうだが、できればもっと気を利かせていただき、野菜はマヨネーズたっぷりのセロリだけにして、この白いレースの花をグラスに挿していただけるだけでいいのですが・・・・、贅沢でしょうか?