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第五回 ◆チバナーセリー◆
![]() 「お手本のない中で、何とか皆さんの要望に応えていきたい、そう思ってやってきた結果が、今ここにあります。それでも、まだまだ勉強の連続です」と語る、ダンディな代表理事・石川力夫さんです。 |
今回の農場訪問は、千葉県の多古町にやってきました。おいしいお米の産地・多古米としても有名なところです。 日本の玄関口・成田空港の近く、なだらかな丘陵地帯にきれいな温室が並んでいました。農事組合法人・チバナーセリーさんです。なかなか一般の人たちには目に触れることのないプラグ苗という段階を、今日は特別に見せていただきます。代表理事の石川力夫さんに案内していただきました。 |
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| 「すごいですね。たくさんの温室があります。最初からこの規模でスタートされたんですか
?」 「いやいや、最初はこのビニールハウスだけですよ」。 平成4年の暮れにスタート。いまやプラグ苗の生産としては日本でもトップクラスのチバナーセリーさん。1500坪の施設にまで成長 (いや、まだどんどん成長中) していますが、初めは小さなビニール温室だったのですね。 |
![]() チバナーセリーさんのスタートはこの1棟のハウスからでした。 |
| 「現代の農業は分業の時代。それぞれの専門家が、その得意な分野を担当し、お互いに協力し合って生産をし、消費者の皆さんにお届けしています。どの分野も大切なのですが、私達のようなナーセリーが、一番めんどうであろう発芽という部門を担当します。次の花苗を大きくして、販売店に届けるという生産者の注文の時期に合わせて種を蒔き、発芽を揃えて送り出します。見てください、こんな小さい苗なんです。生産農家の方は、これをポットなどに移植して、大きくするんです」。 これがやがて、日本全国を花でおおいつくすようになるんですね。 |
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![]() オレンジの照明が温かい発芽室。 |
「品種によって発芽の温度、湿度、明るさまで違います。発芽率を計算し、播種しなければなりません。始めた頃は大変でした。その頃はプラグ苗の生産に関する資料が何もないんです。辞書を片手に、プラグ苗生産の先進国であるアメリカの本をいろいろ読み漁りました。それでも、いろんな失敗を重ねてきました。今でも勉強の連続です」。 機械化も進んでいますが、水管理、温度管理、そして人手と細かな神経を使う繊細な仕事のようです。 大きな冷蔵庫のような発芽室(中はスチーム状の温室です)が3機。オレンジ色の照明がついた発芽室もあります。これらは、今まで訪問してきた生産農家には決して置いていない装置です。 |
![]() スチームにより発芽を促す発芽室。 |
![]() プラグ苗で出荷してしまうため、この農場に花はありません。「うちの花はこの女性達です」とは、奥様の弁。 |
「皆さんのおかげで、気がついたらこんなに施設が増えてきたっていう感じですね。スタッフも20人になりました」。 とても仲の良い奥さんをはじめ、若いスタッフもたくさんいます。みんな明るく元気に仕事に励んでいました。 |
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笑顔を絶やさない奥様の温かいサポートが、農場の中にファミリーとしての結束感を強めているようです。「皆子供のようなものです」と。 |
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「若い子たちにどんどんアイディアをだしてもらって、皆で伸ばしていってほしいんです。自分のためにも会社のためにも・・・」と、笑顔で語る奥さんです。 「息子も今度アメリカで修行する予定なんです」と、おっしゃるように、若い人がどんどん育っています。プラグ苗と同様、将来がとても楽しみなチバナーセリーさんです。 事務所には4つの"せい"の社訓が―「整理、整頓、清潔、清掃」―石川さんのモットーのようです。こういったリーダーの姿勢が温室の隅々まで行き渡っていて、温室の内は、ゴミはおろか、農場にありがちな砂や土でジャリジャリなどということも決してありません。 |
| 「コンクリートの東京を花で包みたい」。 平和の象徴である花を愛した、北海道出身の青年が、花の世界に入って間もなく30年。若いスタッフが揃ってきたおかげでようやく休みを取れるようになったという石川さん。冬はスキー、夏はボディーボードと、幾つになってもシティーボーイを自認する石川さんのこだわりが、趣味にも現れていて、かっこいい。 休日は、奥さんとデートも楽しんでいるようです。とても仲良しのうらやましいご夫婦です。 |
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| ご主人はビートルズ、奥様はクラシック。「あらっ、ビートルズも面白いわね」―新婚当初の奥様の言葉だとか。「家内は、ビートルズなんて不良の聴く音楽だとおもっていたらしいです」と、苦笑する。 |
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