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Vol.42  健やか菜園 春編 [4/20]

 春の訪れは、自然界から貴重な贈り物をもたらしてくれます。 山の恵み、畑の恵み・・・これ全て大地の恵みといえるでしょう。

 山菜や薬草としておなじみだったものが、今家庭菜園で作れるようになりました。良い苗を購入し、「管理の仕方」を参考に、無農薬の美味しい健康野菜を自家栽培してみましょう。

 

◆畑ワサビ Wasabia japonica アブラナ科 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

北海道から九州にかけて広く分布しています。山間の涼しい谷川の浅瀬などに自生していて、日本原産と考えられており、昔からさっぱりした辛味の香辛料として日本を代表するハーブの一つに数えられています。
 殺菌作用もあるといわれ、その利用方法も、花や葉は漬物に、茎も塩漬け、テンプラなど、部位により余すところなく使えるのも特徴です。

 栽培方法により、流水で育てる水ワサビと畑で育てる畑ワサビがあります。一般家庭で育てるには、この畑ワサビが向いているでしょう。根茎の発達は小さいのですが、花や葉など全草利用できるワサビを十分楽しむことが出来ます。

 

[管理方法]
 夏の高温を苦手にしています。木の下などの半日陰で風通しのよい場所で管理すること。植付け間隔は25cmほど離し、夏は直射日光を避ける工夫が必要です(6から8月は60%の遮光をする)。コンテナなどは30℃を越えない場所に置きましょう。

 葉、花ワサビの収穫は4〜5月で、花が1,2個咲き、葉の大きさが15センチほどになったら収穫できます。ワサビの花の咲くのは2年目で、それまではあまり辛くありません。根ワサビはその翌年か翌々年の夏に株ごと収穫します。

 

 

◆チョロギ Stachys sieboldii Miq. シソ科・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 中国が原産の多年草です。ユニークな巻貝に似た3p程の地下茎を食用にします。
 梅酢に漬け赤く染めてお正月の料理等に使われてきました。チョロギそのものにはほとんど味がありませんが煮ても良くまた、バター炒めや中華では塩漬け、しょうゆ漬けなどでも利用されます。
 消化が良くフランスでは病人食としても利用されているようです。

 

[管理の仕方]
 霜の心配がなくなってから、水はけの良い場所に植え付けます。リン酸とカリの多目の肥料を施し、20cmの間隔をとります。
 60p程に成長します。成長にしたがって中耕し土寄せをします。草取りや敷きわらのマルチもするとよいでしょう。秋のはじめに花を咲かせます。10月頃の霜が降りる頃が収穫時です。タイミングが遅れ、地下茎などが枯れると塊茎が離れ収穫が難しくなります。
 すぐに水洗いをして早めに調理することをお薦めします。保存する場合はビニールの袋に入れ冷蔵庫で保存。

 

 

◆コゴミ 「クサソテツ」 Matteuccia struthiopteris osida オシダ科・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 正式名はクサソテツです。日本のシダとしてもたくさんの種類のある仲間で、全国の湿地帯などに広く分布しています。コゴミは春先に若芽が小さくこごんでいるところから名前がつけられました。
 ワラビのようにぬめりがありますがアクがまったくありません。香りは無いがクセも無いので全ての人に向いている東北地方ではとても重要な山菜となっています。

 春先、若芽の先端がきつく巻いているときに収穫します。根元からハサミで切り取ります。若芽についたワタを取り調理しましょう。軽く茹でて、おひたし、あえものによく、天ぷらにも最高です(味噌汁も旨い)。また生のままで冷凍保存が可能です。食べきれない時は小分けして冷凍にしておきましょう。

[管理の仕方]
 コゴミは保水力があり肥沃な場所を好みます。有機質をたっぷり入れ深く耕して6月ころに植付けをします。乾燥に弱く土が乾かないようにこまめに水遣りをしましょう。切りワラなどでマルチをすると安心です。
 真夏は直射日光を避ける工夫も必要です。高温期は葉が枯れてしまいます。また直射日光に当たると葉が茶色になったりします。庭に植える場合も、木の下などのなるべく日の当らない場所に植えましょう。日当りが良くても水分が適度にあれば順調に生育します。

 栽培しているとランナーが伸び、子株がついてきます。混み合ってきたら掘りあげて植え替えをすると良いでしょう。

 

 

◆行者ニンニク Allium victorialis var. platyphyllumユリ科 ネギ属の多年草 ・・・・・・・・・・・・・

 東北地方の山から北海道に自生し、名前の通り行者の食べるニンニクということで、そのパワーが注目されています。
 成長に大変時間がかかり、高級山菜となっています。

 全草にニンニク臭があり、若芽や葉はおひたしや味噌和え、油いためなど、花や蕾も天ぷらや酢の物に、ネギのような鱗茎も味噌和えなどで利用できます。最近では血液をサラサラにしてくれると話題になっています。

 
[管理の仕方]
 春先から植付けする事ができます。
 半日陰で水はけのよい場所を好み、酸性の土を嫌いますので、苦土石灰などで中性に近い土に改良しておきます。腐葉土を混ぜて深く耕し、20p間隔で深植えにします。春先は切りわらや腐葉土でマルチをするとよいでしょう。
 7月には葉が枯れるので、8月の終わりから苗に2〜3pの土をかけて覆土します。秋には株元に堆肥などで追肥をします。3月ころから葉や茎が伸びてきます。収穫をせずに数年がまんして育てると株がかなり大きくなり茎の数も増えます。
 20から30pに伸びた頃に、地際から3pほど残し、切り取って収穫しましょう。種から育てたものは7年目の6月に白い花が咲きます。
 

 

 

◆ヤーコン Polymnia sonchifolia Poepping & Endlicher  キク科 多年草・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 南米アンデス地方原産です。
 ミネラル、食物繊維、ポリフェノールなどが豊富なアルカリ食品で、肥満予防、整腸作用、血液の正常化、虫歯になりにくいなど、大変注目されているスーパー食品です。

 瑞々しく、シャキシャキした歯ざわりで、甘味もあります。
 生で食べることができるので、サラダ、ジュースにも使えます。さらに天ぷらや炒め物、酢の物にもむいており、乾燥させた葉や茎はお茶としても利用できます。

 

[管理の仕方]
 水はけと日当たりの良い場所選びましょう。
 完熟堆肥を充分にすき込み、肥沃な畑にします。畝を高めに、間隔は50p程にして深植えにします。成長すると大人の背丈ほどになりますが、支柱はいりません。
 25p程に育つ頃、土寄せをします。畑には水がたまらないように注意しましょう。夏場は乾燥したら水をあげましょう。夏以降の、イモが成長する頃に、株から離して追肥をしましょう。
 収穫は11月末からで、10〜20個のサツマイモに似たイモの収穫が期待できます。

 

 

◆ウド Aralia cordata Thunb.  ウコギ科の多年草・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 日本から中国大陸にかけての原産です。
 香り高く柔らかで、舌ざわりのよいウドは昔から山菜として利用されてきました。栽培の歴史も古く、江戸時代には若い芽を軟化させ白いウドを作る方法が始まったとされています。
 山ウドはさらに強い香と甘味、太くて短い野趣あふれる山菜になります。

 酢の物から天ぷら、炒め物などシャキシャキシた食感と香を楽しんでください。

 

[管理の仕方]
 春に元株を植え、多収を望むなら1年をかけて親株を育てる栽培をします。
 日当り良く水はけのよい場所に完熟堆肥と化成肥料をすき込んでおきます。株の間隔は50pほどあけて植え、10pの覆土をします。過湿にならないように注意し、風通しを良くします。
 夏場は土寄せをしてから、切りわらなどでマルチをして乾燥を防ぎましょう。乾燥する日が続く場合は畝間に水遣りをします。花を咲かせると株が弱るので蕾のうちに摘み取ります。
 春に出てきた芽を軟化させるには、その場で土寄せをするか、もみがらなどをかぶせます。30pほどに育て、順番に収穫しましょう。