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●話題の花● Vol.21 シクラメン 〔10/22〕   

 ヨーロッパをはじめ、日本でも冬の鉢花の代表として、不動の人気を誇っているのが"シクラメン"です。ギフトとしての需要も高く、毎年発表される新作を求める愛好家も増えつづけています。
 ところで、贈り物としていただいたときの感激はどこへやら、花が終わったら、結局は枯らしてしまい、一年草のように1シーズンだけであきらめてしまうという方も多いようです。


金沢バニーーシリーズ

 現在多く出回っている園芸品種のシクラメンは地中海沿岸の原産"Cyclamen Persicum"です。耐寒性の弱い球根植物で、これを基にたくさんの園芸品種が作られています。
 日本に入ってきたときは、球根の形で判断されたのでしょうが、かわいそうに「ブタノマンジュウ」という名がつけられています。

バニーシリーズ・・・やや暗い花色の多かった在来種に比べ、飛躍的に明るい花色を実現したのが、バニーシリーズを初め、ピアスリップスゴールデンボーイなどのパステル系品種です。80年ほど前、ドイツで育成され、その後日本に入ってから盛んに改良を重ねてきました。在来品種よりも成育が早く、花数も多く、比較的育てやすい品種として人気があります。

バニーブルー

バニーオレンジ

バニーピンク
ピアスシリーズ・・・同じくパステル系品種の中のピアス系の中輪種。                                    
 


金沢 ミディピアスブルー

金沢 ミディピアスレッド
ゴールデンボーイ・・・同じくパステル系品種で、黄色系の代表的な品種の1つ。淡く載ったクリーム色に近い黄色が、優し気な雰囲気。比較的淡い光線の中で成育させることによって、黄色味が増すようです。

「ゴールデンボーイ」

「ゴールデンガール」
今年はチャレンジしてみたい
黄花シクラメン

 安定した人気のある大輪は、花の大きさが5〜6cmくらい、単色はもちろん、二色咲き、パステルカラー、白地に赤い線が入った咲き分けタイプのもの、八重咲きフリンジや白い覆輪の入ったものなどなど・・・。色の数まで加えたら数え切れないほどたくさんの品種が生まれてきています。シクラメンのコレクションだけで膨大な数になるでしょう。
 近年発売され、人気急上昇中の黄色い花のシクラメンも今年あたり要チェックかも。
 

 花のバリエーションも豊かですが、ただ鉢花として飾っておくだけではもったいないと、ガーデニングにアレンジできるように色々研究開発されています。
例えば、花も株も小さいミニシクラメンは多彩な花を咲かせる品種が次々と発売されています。しかも、丈夫で育てやすいとあって、寄せ鉢や寄せ植えに使用されています。

 シクラメンには“C.coum(コウム)系”のように寒さに強い種類もありますが、一般的には寒さには弱く、しかもあまり暖かすぎて(20℃以上)、花が傷む場合もあるので、10〜15℃以内で管理すると良いでしょう。昼に日が射し暖かくなる明るい室内に置き、表面の土が乾いたら、花や葉にかからないよう注意して水遣りをします。鉢底から吸いあげるように仕立てられた底面給水タイプの鉢なら、下の給水タンクに水を補充してあげるだけでよく、比較的簡単に管理できます。

ピコシリーズ・・・白の覆輪が入るF1のミニシリーズです。ふくよかな丸弁で、地色と覆輪のバランスが美しい品種です。



ミニの変り種 スポッティ ダークレッド

ピコ ミニレッド

ピコ ミニピンク

ビクトリア系
・・・在来系品種で、白地に赤や紫の覆輪で、フリル咲きになる。シクラメンの中でも特異な品種で、シクラメンの中のクィーン的な存在感を誇る。大輪系。

サンビクトリア

パープルビクトリア

ファンシービクトリア

 

大輪系・・・流れ星のように白地に赤い線が入る、咲き分けタイプの“シューティング スターシリーズ”や、透明感のある清楚な花色が華やかな“サン ランジェリー ピンク”、深味のある紅色の丸弁があでやかな“ハイパーレッド”など、いずれも大輪系のシクラメンです。

シューティングスターレッド
(大輪系)
サン ランジェリー ピンク
(大輪系)
ハイパーシェード・レッド
(大輪系)

【管理法】
 その他の注意点としては、花が咲き続けている間は10日に1回づつ液肥を与えます。光が不足してくると葉だけが伸び、花付きが悪くなりますので、明るさには要注意です。もちろん暖房の風が直接あたるところには絶対置いてはいけません。咲き終わった花は早めに摘み、黄色くなった枯れた葉もこまめに取り除きます。

 上手に管理していくと5月頃まで花を楽しむことが出来るます。
花が終わったら水遣りを控え、直射日光と雨のあたらない軒下などに置いておくと良いでしょう。「放っておいたら知らないうちに元気になって花が咲き始めた」などは、よく聞くお話ですね。

 10月ごろに一回り大きな鉢に植え替えてあげると良いでしょう。いろいろなタイプを使い分け、アレンジも楽しみながら、冬の室内を長く飾ってくれるシクラメン、ちょっとしたコツさえ掴めばとても長く楽しめます。新しい品種も次々と登場してきています。ぜひ今年は少し気軽にちャレンジしてみませんか。

 

原種系シクラメン・・・華やかな園芸品種と異なり、小ぶりで素朴な印象があるのが原種系シクラメンです。開花期は、秋咲き、冬から春にかけて咲くタイプ、春から初夏まで咲き続けるタイプの3つに分けられます。

ヘデリフォリューム・・・地中海北部沿岸のイタリア、バルカン半島、ギリシャ、トルコなどに広く分布。秋咲き種の1つで、白、ピンク、赤色がある。葉の形、斑紋は変種が多い。耐寒性は強く、丈夫で育てやすい。

コウム・・・地中海の東端から中近東まで広く分布する。花弁は短く幅があり、反り返るため、丸いイメージ。花期は1月〜4月くらいまで。耐寒性があり、栽培しやすい品種。

協力・写真提供 潟Gム・アンド・ビー・フローラ